9月15日に書いた分です。
ブラジルを駆け足でまわって、サンパウロに戻ってきた。
以前、サンパウロでサッカーを観に行った。 試合前に格好いいブラスが応援歌(?)を演奏しながらグラウンドを一周する。 観客は盛り上がり、男は上半身裸が多い。 試合中はほぼ皆立ちっぱなしだし、怖いくらい熱気がすごい。 マリファナの臭いも常に鼻につく。
試合は激しく、日本のようにバック陣で無用なパス回しなど無く、速い展開でレベルは非常に高い。 とかく止まるという事を知らないかのようだ。 ボールが止まっている時間があまりにも少ない。 こんなサッカーだったら飽きずに見れる。
以前ローマで中田の試合を見たけど、スタジオオリンピコは熱気と歓声の格好よさが印象に残った。
それに対し、サンパウロでの試合は動物的なPLAYと応援の熱の入りよう。 どちらも共通するのはスタジアムが揺れる事。
ホームチームが一点負けていて、後半45分に同点に追いついたから、物凄い盛り上がりようだった。
でも終了の笛とともに観客は駆け足で帰る。 何故なのか?
近代的なサンパウロは発展途上国にあるような、ややこしい人とのやり取りが無くて楽。 まあ、良し悪しはどこでもあるけど。
一ヶ月前にLASERをやって、視力が1,1まで回復した。 もうメガネは不要。 楽。
飛行機でジャングルの中の都市マナウスへ。
赤道に近く、非常に暑い。 不快。
3階建ての船でアマゾンを下る。 流れの少ない茶色の濁った大河。 街でハンモックを12R(約600円)で購入し、船室に吊るす。
12時半発だが、すぐ隣のドックまで進んだだけで、5時間待ち。 その間大量のハンモックがそこら中に吊るされる。 乗客は二百人位だろうか。 僕のハンモックの下にも他人のハンモックがあって、寝てるときにぶつかる。
朝飯コーヒー、パンのみ。
三階デッキで、サンバが大音響でかかる。 ジャングルをバックに水着で踊る黒人女達。
昼飯 白米、パスタ、チキン、豆。
一階は庶民的で、黒人の子供達の遊びを見たりして過ごす。 そのうち、子供たちも寄って来て、一緒に遊ぶ。 僕の辞書大のロンプラを読む2歳の女の子。 足の上に乗せて読んでいるが、ロンプラが異常に大きく見えて仕方ない。 可愛い絵図。
夕食 白米、パスタ、チキンのみ。 昼と同じ。
翌日、朝、ビスケットとコーヒーのみ。 だんだん腹が立ってくる食事内容。
昼飯もまた同じ。 白米、パスタ、チキン。 シャワーは河の水。
サンタレン近くの河は青の河と茶色の河がはっきりと分かれていて、不思議な光景。
とにかくやることが無い。 暇。 読書。
腹減ってないのに、いつも夕食は17時と決まっている。 そして同じ飯。 脂っこくて参る。
毎晩ジャングルで見える稲妻。
朝日と夕日はいつも綺麗。
突然船の両側にネットを張る船員。 聞くと、”ラドロン” (盗人)と。
よく意味がわからず。
気付くと船に近寄る沢山の小船が見えた。 物乞い達だ。
ネットの外側にはいつの間にか二人のジャングルの青年が小船を付け、(と言っても僕らが乗っている船はかなり速く、手漕ぎの小船に乗っていてそれをこの船に付けてしまうのだから凄いよね) ネットの外側から塩味の海老を売っている。
延々と続く茶色の大河と両側の緑の木々。 毎日同じ景色だ。
初めはあまり感動しなかったアマゾンだが、三日も経つとその広大さに感動が沸く。 毎日両側に見えている木々のあまりの量と、さらに見えてない向こう側に存在する広大なジャングルに。
次第にぽつんぽつんと数百メートルおきに見える木々に覆われた高床式の家々。 いったいどんな社会なのか。
約100時間かかって1500kmを移動し、BELEMへ。 突如ジャングルから姿を現した摩天楼。 4日間ジャングルを見ていた僕の目からすると30階建てのビル群もNYや香港のように見える。
僕以外全員降りた。 船員達と共に、5日目のハンモックで眠る。 一日でも宿代がうくからだ。
SAO LUISへ。 バスは12時間のはずが15時間かかる。 未舗装道もありかなり揺れた。
久し振りの大西洋。 緑色。 様々な顔、ファッション、スタイル、髪型の黒人を見るのが楽しい。
旧市の町並みは悪くないがマーマー。 新市街は高層ビルが建ち、近代的。
ブラジルのあまりの物価の高さに辟易する。 パッカーに重要な安宿、飯、移動費等が異常に高い。
空港は小さいが新しく綺麗。 朝の5時前発。 朝日が虹色で幻想的。 FORTALEZA経由で8時RECIFE着。 大きな都市。 南米大陸の東北に位置する出っ張りの海に面した都市。
近くの世界遺産の街OLINDAへ。 旧市街の町並みは悪くない。 丘の上の教会からの景色は最高!!
眼下に椰子の木々、茶色の屋根、青緑の大西洋、教会のファサード(全ての教会が丘の上の教会向きに造られている)、遠くに円を描く海岸線、新市街のビル群。
RECIFEの海岸では平日なのに、夜は皆運動している。 海岸線に平行して立つ無数の高層マンション。
翌日はHOSTALの連中と海でゆっくり。 週末で人と物売りが多く気候も最高! 物売りも色々いて、ビール、アイス、焼き鳥、焼き魚、アクセサリー、絵等。 動かなくてもひっきりなしに来るので楽。 女性はほぼビキニ。
夜皆で、野外FESTAへ。 アフリカ音楽のパーカッションが最高にいい。 沢山の人がいて、その欧風ファッション、アフロやドレッドの髪型を見ているだけでも楽しい。
4時に寝て6時起き。 土砂降り。 RECIFEは毎日スコールのような雨が降った。
飛行機は海岸近くにあり、飛び立ってすぐに沢山の高層マンションが建つ海岸線が真下に見えた。
そして広い大西洋! 本当に格好いい景色だった!
SALVADOR空港に降り立ってから、バスでフェリー乗り場へ行き、フェリー、バス、高速ボートを乗り継いで、MORRO DE SAO PAULOへ。
ここは、3つの小さな海岸のある、車の無いツーリスティックな所。
綺麗だし、良い所だけど、 一人で来るところではない。 クレープ屋に”JAPONESE” ってクレープがあった。 なんと、テンプラクレープとMENUに書いてあった。 美味いのか?
夜は海岸に沢山のフルーツを並べたカクテル屋が軒を並べる。 珍しい果物を見ているだけでも楽しいし、カクテルも美味い!
車が無いので、”TAXI”と書かれた工事用の一輪車が旅人の荷物運びに活躍していた。
SALVADORは海の見えるナオヤドに泊まった。 8年住んでるナオヤさんの家。 居候のような感じ。
SALVADORはブラジリア、リオの前に首都があった古都。 高さ80mの崖が街を縦断していて、街中にエレベーターなどがある。 セントロは坂道とパステルカラーの建物が多い。 そしてなんと言っても黒人文化。
カポエラというアフリカ(アンドラ)の武道を教えてもらった。 ブレイクダンスにも似た動き。 逆立ちで足を前後に振ったり、片腕だけで立ち、体をえびぞりする人。 人間離れした動き。
GRAVIOLAという果物のアイスや、ジュースが美味い!
BARRA海岸へ。 じょうろを持って海水を人々の足にかける陽気な黒人。 かけられると気持ちがいい。
砂浜で人間大の砂彫刻と、詩を作っているオヤジ。 沢山の椰子の木を頭にのせたように見える短髪ドレッドの黒人。
昼は暑く、夜は快適なので、ビールが飲みたくなる。 近くのシャレたPIZZA屋で裏地がさくさくのPIZZAを食べた。 本当に美味しくて今までで一番のPIZZAだと思う。
コロンビアによくいたESPRESSO売りが、セントロに沢山居る。 トラックの形のように改造した小さな台車にのせて売る。 スピーカーも取り付けてあるので、様々な曲をかけている。 ハンドル、クラクション、ミラーまで付いている。
SALVADORは特に黒人を見ているのが楽しい。 奇抜なヘアースタイル、カラー、様々なドレッドヘアー、ムキムキの男達、壁のように縦も横も大きな男。 スタイル抜群の女、夜路上で打楽器を打つ人、踊る人。
世界で最もお洒落で格好いい黒人達のように感じる。
そしてなんと言ってもどこからともなしに聞こえてるBOSSA NOVAがいい!
綺麗でシンプルな空港からGOL航空に乗る。 なんだか飛行機に乗りにブラジルに来たようだ。
僕が訪れた都市は殆ど近代的な新市街があり、まるで先進国だ。 勿論何千万人という貧民がいるわけだし、全ての人が豊かな生活をしているとは言えない。
でも物価が本当に高い。 南米で一番と言われているチリとどっこいだ。
重ねて国土が広大。
オーストラリア大陸より大きい。
となると、飛行機のほうがバスより、時間とお金を考えると安くつく。
GOLのチケットはスーパーのレシートのよう。 こっちのほうが普通のかさばる航空券より良い。 綺麗な黒人のステュワーデスが、ドレッドヘアーでビックリ! 聞くと”GOL航空以外はだめなのよ”と。 制服も白のタイトなTシャツに、黒のパンツ。 経費削減でだろうけど、これ位でいいよねもう。
RIO DE JANEIROへ。 友人に薦められたHOSTELへ。 一室に32人寝れるドミトリー。 異様な光景。 一泊1500円。 (これは中南米では考えられない値段)
夜は誘われるまま、LAPAのナイトライフ。 ”さあ、行くわよー!”って取りまとめのHOSTELのねえちゃんに付いて行ったのは24人。 HOSTELに泊まっている連中が全員居たんじゃないかと思えた。
宿前でTAXIを六台一気に止める。 夜は赤信号でも止まらない(止まったら色々来て危ない)ので、速い。
クラブが沢山あって、何万人という物凄い人。 外でもサンバをやっている。 こんなのが毎週やっている。
翌日、リオの写真でよく見る、フランスパンを半分に切ったような形の尖がった岩山のPAO DE ACUCARへ。 リオは形容し難い非常に複雑な地形をしているので、上から見るとそのハチャメチャな美しさがよくわかる。
美しい大西洋に浮かぶ島々。 複雑な形をした湾に浮かぶ空港(市街地から歩いて行ける近さ。これは良い!)、そこに向かう飛行機は真横を通る。 着陸時のタイヤの摩擦で出る白煙もはっきり。 大きなベイブリッジ、沢山の山々、岩山。 平地に埋まった近代的な町並み。 ビーチで楽しむ人々、ハーバーの無数のヨット。 そしてあの有名な岩山の頂上の大きなキリスト像。
自然にできた地形にしちゃよくできた地形だし、そこに都市があって、それを真上からはっきり眺められる岩山があるっていうのもできすぎだ。
そういう意味では必見です。
キリスト像のある、コルコバードの丘(710m)へ。 ここもPAO DE ACUCARに並び、物凄い景色。 ここも必見です。 (行かないとその凄さが分からないと言ったらこれを書いている意味がないけれど、リオのこの2箇所の景色はそう言い訳してもバチはあたらないと思う。 とにかく物凄い景色!)
翌日、イパネマの娘で有名なイパネマビーチへ。 日曜で物凄い人の数。 友人とゆっくり過ごす。
リオは南米で最も治安の悪い都市と言っても過言ではない。 リオ州だけで2004年に6440件の殺人。 900箇所のファベーラ(スラム)。 今年5月一ヶ月の路線バス強盗が746件! 1990年代後半には月に700件の殺人があった。
というわけで、リオは本当に注意してたんだけど、イパネマは警察も結構居てリラックスできた。
と思っていたら、、、、
午後二時くらいに、突然、周りに居た休日を楽しんでいた大勢の人々が群衆となって全速で逃げだした!!!!!
(まるで9,11のような光景だと思ったら本当に9月11日でビックリ!)
あまりに突然のことで、サメか!? いや、サメは陸まで来ないしな。 銃か!? いや、銃声は聞こえなかったしな。 などと暢気な事を考えていたが、心臓は恐怖でいっぱいだった。
(群衆が逃げる場面に遭遇しないとその恐怖は分からないけど、その恐怖は心臓に悪いね)
すぐに群衆は遠巻きにして様子を伺っていた。 聞くと、ファベーラ(スラム)から来た若い連中の集団強盗。 50人位一斉に来るらしい。 そして毎週のように起こると。 信じられない。
ブラジルで僕が訪れた都市で観光客が行きそうな所は、”そこまで危ないのか”と疑いたくなる光景が殆どだ。 それでも昼夜関係なく犯罪が起こる点で油断ならない。 個人的にはラテンアメリカ諸国の中でブラジルが最も落ち着かない国だ。 (治安抜きにしたら良い所なんだけど)
音楽はCUBAと並んでラテン諸国でも好きな所で、探せばいくらでも良い音曲が手に入るだろう。
サンパウロ経由でイグアスまでバスで行った。 サンパウロまでに交通事故があり二時間遅れ。
イグアスまでのバスが二時間遅れで来て、さらに故障で乗り換えのバス待ち。 どうにかしてほしいと思う。 ラテンアメリカのバス。
というわけでイグアスからブエノスアイレスまで飛行機で飛んでやろうと思ったけど、三列シートの良いバスが安かったのでそれに乗った。 サンパウロからバスで連泊。 32時間。
ブラジルはラテンアメリカで一番日本や日本文化を知っている国の一つだと思う。 例えば ”チーノ”とは呼ばれず、”ジャポネーゼ”と言われる。 日系人の多さに因るのだろう。
最近街歩きをしていて後ろを振り向くのが疲れた。 治安の良い国に行きたいというのが本音。
ポルトガル語(ブラジル語)で文末に日本語とほぼ同意で使われる ”ね” が好きだ。 何とかだよね? のように使う。
あと、”はい” とか、”えっ!?” とか ”HEY!” の意で使われる”オイ”というのがある。
日本語の感覚だと本当に使いづらい。
ただポルトガル語の音はとても好きで、また世界のどこかでポルトガル語を聞きたいと思う。